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4プレイ 通り名
ネオン輝く夢の街。眠らない街。
その一角の周りと比べてもたいして変わらない場所の
ディーラーを勤めている僕は、
またいつもの通りにブラックジャックの席に居た。
ただ、違うのは、複数の人を相手になのだが・・・。
「おい」
「行って見ようぜ」
ちょうど僕から見て斜め右の人が僕の後ろの方を指差し、
連れの人を連れて去って行った。
それにつられる様にして他のお客さんも同じ所に向かった。
僕は、不思議に思って後ろを伺った。
すると、僕のちょうど真後ろに当たるテーブルが人の壁を作っていた。
あそこは、確か・・・・先輩の席だ!
僕は、誰も居なくなった席をそのままにして先輩の方へ行こうとするが・・・
人の壁に阻まれて思うように見ることが出来ない。
僕は、スタッフルームの監視カメラで見ようと思い向かった。
・・・・・・・・あ!!
他の先輩方も同じ事を考えていたのだろう。
いつもスッカラカンに近いその場所は、
今やスタッフ一同の集まるちょっとした集会と化していた。
僕は仕方なく後ろの方の席が開いていたので
その椅子をカメラが見える場所にまで持って行きそこに腰を掛けた。
カメラの光景は、先輩のテーブルを写していた。
カメラは、プレイヤーの手元、足元が主に映る様になっており
他のプレイヤー分も今日は、独りのプレイヤー部分に一点に集中していた。
そのため、先輩の手元部分がギリギリ見えるようになっている。
そして、一つのモニターだけは、チップの山を写していた。
どうやら、角度をどう変えてもこれしか映らなかったのだろう。
・・・・それだけのチップが・・・
カードは、中盤まで配られている。
先輩のテーブルは、カードの交換ができないポーカーのテーブル。
最初は、二枚貰い、一枚は、伏せて。もう一枚はオープン状態だ。
そこからカードを貰うたびに掛け金を乗せ、
もし自分が勝てないと思えば、そこで降りることも出来る。
そして、その中で一番残っていることが出来たものに
賭けられた金額を全て貰うことが出来る。
運がよければかなりの金額が懐に転ぶが無くなるのも早いテーブルだ。
大体その場合のディーラーはしないのだが・・・
そのときプレイヤー側に最後のカードが配られた。
A(エース)
今の所は、スリーカード(同じ数字が三つある状態)だ。
そして、先輩の方は・・・・3。
テーブルに見えるのは、6、2、4、
今の所スペードのフラッシュ狙いか・・・(同じ絵柄を5枚集めること)
でも、フラッシュでは、スリーカードに勝てない。
どうするんだろう?先輩・・・。
最後のカードは、最後に配られたカードの大きい方、または役が出来てる方から捲る。
この場合は、プレイヤー側だ。
プレイヤーは、カードを捲った。
!!!!???
そのカードには、Aの文字が!!
がっくりと僕は、肩を落としていた。
先輩は、カードに手をかけて手を上の方に弧を描いて捲った。
5・・・・・・しかもスペード・・・。
!!!!!ストレート(数字が連続している状態)フラッシュ!!
ストレートフラッシュって、数字が連続する状態で尚かつ絵柄が同じの!!
先輩凄過ぎです・・・。
僕は、気付けば先輩のテーブルまで走っていた。
先輩とプレイヤーで会話が交わされていた。
「お前の名は?」
「通り名はプラズマかな?」
「フッ、俺は、ウィザードだ。」
プレイヤーは、どうやら男の人だったらしい・・。
手の感じが凄く女の人のように細かったので女の人って思っていたのに・・・
僕は、そんなことを思っていた。
そしてあることに気付き僕は先輩に聞いてみた。
「せ、先輩!!通り名って何ですか?」
先輩は、フッと細目になったかと思ったら僕の肩をポンポンと叩いて
後ろの休憩室の方へ向かおうとしていた。
僕はそれを振り仰ぎながら先輩は後ろを向きながら
手を肩越しの辺りでヒラヒラとさせていた。
か、かっこいい〜〜〜〜!!!
僕はその状態を噛み締めながら自分の担当のテーブルに向かっていった。
僕もいつかはっと思いつつ・・・。
ネオンの明かりが灯っている内に訪れてくださいね。
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