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ある日ある刻(とき)
ザッザッザッ 草を踏み分けて俺は故郷である村へと向かっていた。 村の入り口にあったはずの村の看板は、読めないほど朽ち果てていた。 この村は、山賊によって村が滅んだという。 隣の村で聞いたことによるとこの村での惨劇は、口には出来ないほどであったという。 そして、この村に俺は、村人達の供養も兼ねて来ている。 別にその為に僧になったわけではないが、師匠の言いつけにより来ている。 師匠の言いつけによれば、俺はここに訪れなければならないという。 何がここにあるのか?それを見るためもあって俺はここに居るのだが・・・。 別段村には、元村の痕跡が多数見受けられた。 前は、家の玄関であった場所は、草の蔓(つる)によって 玄関の役割を果たせないで居るもの・・・・ ガタ! 風車小屋の方から音がした。 風車小屋は風車は朽ち果てるように倒れておりパッと見では家に見える。 俺は風車小屋の中に入っていった。 チャリン 錫杖を附きながら行くと何かが呻いている。 うぅぅぅぅ 風車小屋の中に入ると何かが飛び掛ってきた。 俺は錫杖を振り何かを外に放り出した。 ゴトン !!!??? それは、獣でも人でもなくただの石だった。 普通の石と違うところは、何かの紙切れがいっぱい付いていた。 その紙切れには文字が書かれていた。 読みにくいがどうやら呪文の一種だろう・・・ 俺の知っている呪文ではないが・・・・ 書かれているインクは、赤黒い。 臭ってみると血の臭いだ! カァァァァ〜〜〜〜〜〜バサバサ 何かを見つけたようにしてカラスが空一面に広がり辺りは一瞬にして暗闇と化した。 その瞬間に何か白いものが飛んで行った気がした。 不意にそれに気を捕らわれた瞬間に足元がガクンと地面に食い込んでいく。 な、バカな! 俺は幻術だろうと踏んで、お経を唱えた。 空間の歪み辺りが悲鳴でも上げたような勢いで廻り始める。俺を中心にして・・・ 風景のありとあらゆる所から白いものが悲鳴を上げつつクネリながら俺の頭上上に上って行く。 NEXT>>