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第二十捜査 パーティー
パーティー会場はホテルのワンルームを貸しきられていた。
「ちょっと大きかったか?」
「小さいよりいいっすよ。」
あの後嫌がる運転手の服をもぎ取り今はスーツを着ていた。
「正志!!」
そう言いながらかけて着たのは由里だった。
「もう、遅いから心配したのよ!」
「ああ、悪い。今から挨拶周りをするから」
「じゃあ、かっちゃんを借りるね〜」
「え?うはい」
何がなんだかよく分からないが由里に手を引かれてダンスフロアーに立たされた。
「ダンスしたことある?」
「ジェンカくらいなら…」
「じぇ…あはは〜面白い〜
じゃあ、私がリードしてあげる〜」
「それはあり難いです。」
そして、由里は凄く分かりやすい教え方で短時間で俺は踊れるようになった。
「へ〜飲み込み早いわね〜」
「いや〜由里さんが教え方が上手いからですよ〜」
「そうかな?正志もこれくらい上手いといいんだけど…」
「え?下手なんですか?」
「うん。音痴なせいかな」
「音痴なんっすか!!」
「そうそう、もう何を歌っているのか当てるってゲームが出来るくらい」
「いいっすね〜それ!」
「あ、帰って着たよ〜」
そう言って由里のリードにより踊りながらダンスホームを抜けた。
ちょっと吃驚して目がキョトンとしてしまった。
こんなことも出来るのかと感心していた。
「かっちゃん!!」
そう耳元で大きく低い声が聞こえて焦った。
「な、ま、まっちゃんか〜」
胸を撫で下ろしながらまっちゃんを見てホッとしていた。
辺りを見ると由里の姿が見えない。
「あれ?由里さんは?」
「あ、ああ、化粧を直すって部屋に戻ったから迎えに一緒に行こうぜ〜」
「なんか魂胆あるんっすか?」
「魂胆って言うか〜多分長いから」
「な、長いってどのくらい?」
「お色直しで無いことを祈るくらいな」
「お、お色直しっすか!!!」
「そ、前にあってさ〜あれは長いって言うより死ぬ」
「いや〜死にはしないっしょ」
などと言い合いながら部屋に辿り着いたらしくある部屋で足を止め壁に背を預けたまままっちゃんは話す。
「そりゃ〜お色直しの服装が決まっているならともかくその時で決めるからな〜」
「あ〜そりゃ〜長いっすね〜」
「だろう?何考えてんだか?」
まっちゃんがそう言い終わるか終わらないうちに何か大きな物音が部屋から聞こえた。
まっちゃんは不思議な顔をして部屋の扉を見た。
「正志!!」
その言葉を聞いてまっちゃんはすぐに扉を開けた。
「由里!!」
「ほ〜驚いたな〜」
この声!岸だ!!
「ここにたまたま入ったらお前の知り合いの部屋だったとはな〜鳥山…」
「岸…おまえこんなところで何をしている。」
ここからじゃ見えないな〜
俺はまっちゃんの後ろで見える場所を探しまっちゃんの顔の横から顔を出した。
すると岸は由里を後ろから羽交い絞めにし、ナイフを由里の首元につけていた。
そのあと岸と目が合った。
「やはり・…ここにいたか・…勝山」
「え?」
まっちゃんは俺をかばうような形でせいした。
「お前達が組んでいるんだろうってコトは分かっていた。勝山…お前の大切なものを預かっている。
今から二時間後。11時までに御園港の第二倉庫へ来い。そうしないと預かり物は…」
そのとき岸はにやりと笑いながら由里の首をナイフで切り由里の首から大量に血が吹き出した。
「由里!!」
まっちゃんは急いで由里へと駆け出す中俺は唖然としていた。
岸はその俺を横切り駆けて行った。
「かっちゃん!!救急車を早く!!」
俺はまっちゃんの声に我に返り携帯で救急車を呼んだ。
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