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第二捜査 病院
場所はおばさんの言った通りつい最近までお世話になった病院だった。
確か〜40……なんだっけ?
さっきの強面の人達のせいで肝心の部屋番号を忘れてしまった。
病院に行って聞けばいいか〜。あれ?上の名前なんだっけ?
最近物忘れが酷いのか?老化現象・…ヤダな〜。
この際、結城を探して場所を聞き出そう!!
結城の居そうな医局だっけか?に行こう!確かこっちの道だったような〜。
そう思いながら俺は結城の居そうな場所へと歩き出した。
それにしても、この病院は広いな〜。
慣れてないから迷うかもな〜。
「おい!君!何をしている!」
振り返ると痩せ型の髭面が見えた。
白衣を着ているので医者だろうか?
俺が「すいません」と答えようとしたときに
「沙木沢先生どうかされましたか?」
この声は結城だ。
結城は俺の顔を見て
「ああ、どうやら私の知り合いが迷ったみたいですね。」
「迷った?ここは関係者以外立ち入り禁止とされているはずだろう?」
「きっと誰かが倒したりして気付かなかったのでしょう?」
「ふん、お前の知り合いならしっかり教育するんだな」
そう言うと踵を返してさっさと歩いていった。
「な、なんなんだあいつは?」
「なんか俺のこと嫌いみたいでさ〜。」
「嫌い?」
「俺が学会でいい成績残しているからじゃない?」
「鼻に掛かる奴」
「そうだね。」
「いや、結城が!」
「え〜俺そうでもないと思うけどな〜」
「その辺りが奴の勘に触るんだよ!きっとね。」
「かな〜。
あ!美穂ちゃんの見舞いでしょ?
こんなところをうろうろしてないでさっさと見舞ってあげて!」
「そうだった!!峠がどうのこうのなのに…」
「峠?そんなのはとっくに越したよ」
「は?」
「命には別状は無いけど…ね。」
「ふぅ〜それならいいが・…」
「美穂ちゃんのことになると別人なんじゃない?」
「んなことはない。」
「そうは見えないよん♪」
「見てください。」
「あ!着いたよ。ここ!!」
結城が扉を開けてくれて中へと入る。
美穂が医療機器に包まれて寝ていた。
「美穂ちゃん、かっちゃんが恥ずかしがってなかなか入らないんだよ!」
「ちゃうわい!!結城お前一度死ぬか!」
「うわ!コワ!!」
「恐くな〜い。恐くな〜い」
「目が恐いって!!
ほら、美穂ちゃんの手でも握ってやりなって!!」
「言われなくても・…」
俺はおそるおそる美穂の手を握り締めた。
「ヒューヒュー!!」
「この!!結城!!」
すると、俺の手を握り返す感覚が手に伝わった。
パッと結城から美穂を見て見ると美穂の口がかすかに動いていた。
結城が颯爽と動きテキパキと何かをしている。
「美穂ちゃんこれで少し話せるよ。」
美穂はその言葉に反応するようにかすかではあるが美穂の声が聞こえる。
「か、つや…あ、りが、とう。」
「美穂の手料理を食いたいから早く元気になれよ!」
「また〜そんなことしか言えないの?」
「うるせい!」
美穂がかすかに笑った。
「さ、美穂ちゃんそろそろ寝た方がいいよ。」
そうして、美穂は眠りに着いた。
俺達はそっと部屋を出た。
「これで美穂ちゃんも徐々に元気になるよ。」
「なんかそんなこと言ってると医者に見えてくるな。」
「これでも医者!!」
「お!自覚しているのか」
俺は、ポケットを探りある袋を取り出した。
「これ・…検査に掛けてくれる?」
「これ・…」
さっと結城は受け取り
「まだ、仕事じゃないんじゃないの?」
「あっちから舞い込んだ仕事だ。」
「ふ〜ん。ってことは、まだあの仕事は終わってなかったってこと?」
「だろうね〜。」
「まだ大元に辿りついてないの?」
「誰がその大元なのか検討もつかない。」
「まあ、あんまり深入りしないほうが・…って無理だね。」
「まあね。」
警官だしね〜。
「でも、なんか自覚ないよね〜」
「結城が自覚しても…」
「それもそっか〜」
ピリピリとPHSが鳴った。
「じゃ、俺はそろそろ行かないと行けないから…じゃあ、頑張ってね!」
俺は、腕をちょっと上げて結城を見送り病院を出た。
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